2009年7月アーカイブ


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石井葉子個展 ーものの怪ー 
8月19日〜8月29日

popotame 〒171-0021  東京都豊島区西池袋2-15-17

*8月21日(金)18時〜   アーティストトーク
妖怪イヌジマを始め、異界のもの・狭間の世界のものを展示。

石井葉子
  犬島概要
歴史ある犬島の魅力
 犬島は、岡山市から南東に位置する瀬戸内海の地域で、犬島本島と周囲の島を含め犬島諸島とも呼ばれています。約一万年 前の貝塚や石器の発掘が行われている他、古い書物には文明元年 (1469 年 ) からの記述が残されており、周囲 4km という小さ な島ながら深い歴史のある島です。

 島の名前の由来ともなっている犬石宮 ( 犬石様 ) と呼ばれる巨石信仰をはじめ、良質の花崗 岩の産地として古くから知られており、犬島の石は遠く仙台東照宮や鎌倉の鶴岡八幡宮の鳥居、また岡山城・大阪城の石垣な ど全国各地に残されています。
1909 年からの 10 年間は銅の精錬所が稼働し、島の最盛期であった当時は 6000 人もの人々が 暮らしていたといわれています。以後、島の人口は減り続け、1991 年には小学校が廃校、現在は廃墟が増え 50 人ほどの高齢 者のみが暮らす島となっています。現在、精錬所跡地は島のシンボルとなっており、2008 年よりベネッセによる美術館として 生まれ変わり開館し、新たな人々の行き来が生まれています。

 時代ごとに独特の表情を持つ土地であり、島という周囲を海に隔てられた環境にあるため、現在もそれぞれの時代の面影が 様々な形で残されており、時を経たもの特有の神秘的な魅力を持っています。この魅力を新たな視点から再発信したいという 思いが作品制作の原点となっています。
黒い砂(銅カラミ)
 銅カラミ ( 銅ガラミ・銅スラグ ) は、精錬所が稼働していた当時に銅を精製する過程で出た副産物で、鉄を主成分とするガラス質の混合物からなる黒い粒状の砂であり、元々は精錬カス ( 産業廃棄物 ) として排出されたものです。化学的に安定し密度 が高いという特性を利用し研磨材・建材・セメント原料などとしての再利用が行われていますが、粒状の黒い輝きにはそれ自 体に独特の魅力をもっています。

 発生当時から100年、変わらない形を持つものとして銅カラミを粒状のまま使用し、作品として再生させました。
 日本人は昔から物を大切にすることを美徳とし、人が大切に扱う物には魂が宿ると考えました。その考え方は、八百万の神 や付喪神など、多くの民話や説話に例を見ることが出来ます。誕生から長い時間を経た物に畏怖や畏敬の念を抱くといった習慣・ 価値観は、日本人に普遍的に存在するものであり、根底に流れる思想は神道や古神道と同じものであるとされてきました。
 作品として銅カラミの再利用を試みる際、この「時を経た物 大切に扱う物には魂が宿る・瞳を入れると命が宿る。」という 日本人として自然に持ち合わせていた生死観 ( 生命観 ) から発想し、犬島の銅カラミから産まれたものとして " 妖怪イヌジマ " と名付けました。

inujima-shadow.jpg 妖怪イヌジマ -活動の歴史- inupro.jpg

2005 年〜2007 年の犬島内での展示を経て、
2007 年からは妖怪イヌジマプロジェクトとしての活動を行い、
参加者 ( 里親 ) と共に展開してきました。
妖怪イヌジマプロジェクト Concept
 石井葉子は、作品の展示発表のみでなく、観客参加型の展開を試み、「存在とは何か」を問う作品を一貫して制作している。
 島とは何かと考えるとき、地形の一つというだけでなく、そこに住む人と外との接点が動きを生み、関わる人々の中に島が強く認識されて存在を示すといえる。犬島産の花崗岩や銅が全国に送り出され、石碑や製品として使われ「犬島」の名が各地で残り、島の歴史がつづられてきたように、島に焦点を当てた作品を展開するにあたり、島の内と外から双方向の動きを作り出すことに着目した。
 プロジェクト参加者は、妖怪イヌジマ を飼い里親になる事・他者の妖怪イヌジマに遭遇する事から作品世界に足を踏み入れる。妖怪イヌジマと共に暮らし、各イベントに参加することで、作品世界に触れると同時に現実の犬島に触れることとなる。「妖怪イヌジマ」は二つの世界の仲介役となり、独自の世界観を提供する媒体として、参加者を犬島を基点とする交流・活動へと導く。
 これらの体験を通じて、参加者が個々人の犬島像をより具体的にし、島を思う人の連鎖による新たな活力が島をとりまく環境に発生する事、また、それらが長期機能し循環するための刺激となることを期待し、参加者各々のルーツと存在への問いかけの発生を促そうとするものである。
展示歴
・犬島
2012.11 犬島天満宮に妖怪イヌジマNo.1000を奉納
2007.8  第4回犬島時間 白い家
2006.8  第3回犬島時間 山神社
2005.8  第2回犬島時間 旧犬島郵便局舎

・個展
2015.5    石井葉子 妖怪イヌジマ  OVER THE BORDER 東京 
2013.12  GEISAI PointRanking1位 石井葉子個展 Hidari-zingaro 東京
2013.3 石井葉子「妖怪イヌジマ」Hidari-zingaro 東京
2011.7 妖怪イヌジマ Satellite  岡山
2009.8 ものの怪  popotame 東京


・グループ展 等
2012.9  GEISAI#17 Point Ranking4位〜10位 GEISAI受賞者展 Hidari-zingaro 東京
2012.9  GEISAI#17  都立産業貿易センター台東館 東京
2006.12 Creaters File vol.5 Slogadh463 岡山

(石井葉子作品全体の展示歴はコチラ)
活動歴
・犬島
2012.11〜 「犬島天満宮アート行灯プロジェクト」企画・参加
2011.5〜  「イヌジマトイヌジマトイヌノシマへイコウ」(2012.5)
2009.8〜  「イヌジマトイヌジマヘイコウ」(2010.7・2011.8・2012.7)

・島の外
2009.3〜 「妖怪イヌジマオーナーの集い」 (〜2011.5)
      2009.3 愛知/2010.5 愛知・高知/
      2010.12 関東・関西・高知 /2011.5 広島



・web system
2012.8〜「犬島の石巡り」開始
2012.8〜「犬島里帰り」開始
2011.2〜「妖怪イヌジマ棲み憑きました。」開始

(石井葉子作品全体の活動歴はコチラ)
・妖怪イヌジマ棲み憑きました。(2011.2〜) web
 妖怪イヌジマの公式サイト (http:// 妖怪イヌジマ.com)内に 、各里親が飼っている妖怪イヌジマを登録するデータベース「妖怪イヌジマ棲み憑きました。」を設置。
各地でくらし始めた妖怪イヌジマの様子を見る事が出来るポータルサイトとして、里親同士の交流の発生を促す。

http://yoko14145.com/inujima/sumitsuki/
・イヌジマトイヌジマヘイコウ (2009.8〜) 犬島
イヌジマトイヌジマヘイコウ (2009.8〜) 犬島
イヌジマトイヌジマトイヌノシマへイコウ (2011.5〜 )犬ノ島

 妖怪イヌジマの里親が妖怪イヌジマと共に犬島へ上陸し里帰りするイベント。
里親同士交流し犬島を体験すると同時に、妖怪イヌジマの世界観を通じて現在の犬島の姿を知り、より身近に感じる機会となるよう働きかける試み。

また、島人にとっては日常空間であることから、経済的な効果の産まれる仕組みが無理なく機能するよう配慮。
 毎年1回開催の「イヌジマトイヌジマヘイコウ」をモデルケースとして開催時以外にも個人の来島で同じ体験が出来る仕組みを島の人々と共に作り出していくことを目指す。

・犬島里帰り(2012.8〜) web
 妖怪イヌジマの犬島への里帰りを写真とコメントで記録するwebシステム。
里親各個人での妖怪イヌジマとの来島を視野にいれ、モデルケースで散策している島内の史跡をGoogle mapにまとめ、実際に現地を訪れた様子を掲示板に投稿する事ができる。

http://yoko14145.com/inujima/satogaeri/
・妖怪イヌジマオーナーの集い (2009.3〜2011.5)
 各地に住んでいる里親達の集い。
各地に分布している里親達の交流をネット上からリアルへ広げ、
日常的に犬島へ思いをよせる機会を増やそうとするものである。

 2009.3 愛知/2010.5 愛知・高知/2010.12 関東・関西・高知 / 2011.5 広島

・犬島の石巡り(2012.8〜) web

 「妖怪イヌジマオーナーの集い」をより具体的に発展。
  里親同士の交流だけでなく、全国に点在する犬島の石でできた石碑等の分布を60ヶ所ピックアップし、 WEBサイトの設置・資料の配布により犬島を通じて様々な地を巡る事を通して、里親各自がより具体的で多様な楽しみ方を見つけ出す契機となるよう働きかけるものである。
 また、専用掲示板を公式サイトに設置し、現地で撮影した写真を募集。
[犬島へ妖怪イヌジマの姿を里帰りさせる]というコンセプトの元、11月2日・3日に行われる犬島天満宮での秋祭りにて行灯の図柄として展示。

http://yoko14145.com/inujima/ishimeguri/




inujima-shadow.jpg妖怪イヌジマプロジェクトは、「妖怪イヌジマ」を通じて犬島の魅力を再発見し、
犬島を基点とした新たな循環と刺激を産み出すプロジェクトです。
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「妖怪イヌジマ」とは?
  妖怪イヌジマはこんな作品です

■ 妖怪イヌジマ とは?

瀬戸内海に浮かぶ島「犬島」。島には約100 年前に稼働していた銅の精錬所があり、そこから排出された黒い砂(銅カラミ)が今も残されている。
銅カラミは、銅の精錬過程で出る副産物で産業廃棄物として排出されたもの。

「妖怪イヌジマ」は、この黒い砂を瞳に埋め込み、再び命を吹込むというイメージを元に制作した立体作品である。


■ 妖怪イヌジマプロジェクト 
とは?

  犬島は小さい島ながら歴史があり、古くから良質な花崗岩の産地としても知られている。
銅の精錬所の最盛期には、約 6000人が住んでいたが、以後人口は減り続け、現在わずか50人が暮らす島となっている。

 妖怪イヌジマプロジェクトは、犬島の古き時代を伝える黒い砂から再生した「妖怪イヌジマ」を立体としてだけでなく、島の中と外とつなぐ媒体(media)やコミュニケーションツールとして活かすことで、妖怪イヌジマの生まれ故郷である犬島を思う人々に働きかけ、ルーツと存在について問いかける試みである。

 「妖怪イヌジマ」 を通じて犬島の文化・歴史を要素に新たな視点からの世界感を発信し、犬島を知り島を思う人たち各々に、ルーツと存在への意識と再考を起こさせようとするものである。



 


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